落語には欠かせない手ぬぐい!噺家ならではの使用例とたたみ方を紹介
江戸時代から人々に親しまれ、人間ドラマや社会風刺が反映されたストーリーを聴衆へ面白おかしく聞かせる落語。
落語はストーリーテリングの巧みさだけではなく小道具の使った身振り手振りもユニークで、手ぬぐいも重要な小道具の一つとして活用されています。
今回は、オリジナル手ぬぐいの激安プリント専門店である当店が、手ぬぐいが落語でどのような役割を果たすのか詳しくご紹介します!
高座での落語手ぬぐいの使用方法
寄席で落語家が座る舞台を業界用語で高座と呼びますが、これは元々、僧侶が説教する台座を指す仏教用語です。
落語の小道具の呼び名は仏教用語に基づいており、落語手ぬぐいは「まんだら」と呼ばれます。
「まんだら」は見立て道具に、そして実用的な日用品に使用される噺家の必須アイテムです。
演目に出てくる小道具の見た手として
落語において、手ぬぐいは演目にリアリティを加える見立て道具として欠かせません。
例えば、落語手ぬぐいは演目に応じて財布や手紙、スマホなどに見立てて使用します。
ドラマや演劇のように実際の小道具がない寄席では、落語家が懐から取り出した手ぬぐいが財布に、開いた手ぬぐいの上に閉じた扇子を走らせると手紙を書く動作に見えて、聴く人の想像力を掻き立てるのです。
演目の中でどんなものにも化けることから、手ぬぐいをまんだらと呼ぶようになったという説もあります。
落語の演者が汗を拭き取るのに使用
小道具の見立てに活用するのなら、手ぬぐいの使用方法は扇子と変わらないと思うかもしれません。
実はそうでもなく、噺家の多くは単純に汗をぬぐう時に手ぬぐいを活用しています。
落語家の衣装といえば着物の上に羽織。人の多い演芸場で高座に上がると、汗をかいてしまうのが想像できますね。
吸水性の高く懐から取り出しやすい手ぬぐいは、演目の登場人物になりきりながら、自然に汗を拭き取ることが出来ます。
ちなみに落語扇子(業界用語では「かぜ」)のデザインは白無地と決まっていますが、落語手ぬぐいは落語家によって名入れデザインが様々で、個性が出るのも面白いポイントです。
手ぬぐいは落語家・噺家の名刺代わりとしても活躍
江戸言葉で落語を披露する江戸落語には、真打制度という前座・二つ目・真打の身分に分かれた身分制度があります。
前座修行を終えて二つ目に昇進すると、自分だけのオリジナル手ぬぐいを製作出来るようになります。
噺家たちにとって、落語手ぬぐいは挨拶の品やグッズに活用するために注文・制作する名刺のような存在です。
噺家がお世話になっている方への挨拶に
二つ目以上の落語家は特注手ぬぐいを印刷作成し、お世話になっている方へ挨拶する時の名刺代わりに配ります。
挨拶の機会が多いお正月には、落語家同士や色物(落語以外の芸)を披露する芸人と交換したり、前座の弟子たちに配ったりするため、300枚以上の手ぬぐいを発注することもあるそうです。
高座のトリを務めることが出来る真打に昇進すると、オリジナル手ぬぐいを新調し、真打披露パーティーなどで配る風習があります。
師匠や落語関係者、御贔屓に認められた証の一つとして、特注手ぬぐいが活躍するのです。
落語家のファンクラブ会員への限定グッズに
噺家の独演会では、オリジナル手ぬぐいが物販グッズとしてよく販売されています。
落語ファンの間では、噺家の手ぬぐいはコレクショングッズの定番。
プリント手ぬぐいには噺家の名前や個性が光るイラスト、模様などが印刷されていて、集めて楽しむ人も多いのです。
当、「手ぬぐいの卸」においても、オリジナルデザインを名入れした落語手ぬぐいを通販ならではの格安価格にてオーダーメイド製作することが出来ます。
まんだら(手ぬぐい)のたたみ方
落語手ぬぐいには、噺家たちが実践している特徴的なたたみ方があります。
たたみ方に厳密は決まりはないものの、大抵は「まんだら折り」と呼ばれる折り方をするそうです。
まんだら折りは、最初に手ぬぐいを半分に折ります。
次に切りっぱなしになっている短辺から1/3程度を内側へ折りたたみ、反対側も同じく1/3を内側へ折りたたみます。
全体の半分から1/3まで小さく折ったら、次に折りたたむのも短辺です。
今度は内側へ1/4程度、それぞれの短辺を折ります。
最後に真ん中を二つに折れば、落語手ぬぐいならではのまんだら折りの完成です。
このたたみ方には短辺が内側に折り込まれて切りっぱなしのほつれが気にならなくなり、かさばらないのでコンパクトに収納できるというメリットがあります。
落語家でなくとも、手ぬぐいを持ち歩く時や綺麗に収納したい時に実践すると便利なたたみ方です。
まとめ
手ぬぐいは落語家にとって演目を盛り上げる見立て道具であり、名刺代わりに人とのご縁を深めるアイテムです。
演目の中には、落語手ぬぐいが噺のキーアイテムとして重要な役割を果たすものもあります。
1枚の手ぬぐいが噺の中で様々な物に変化する様は、「こんな物まで再現できるのか!」ときっと驚かされるはずです。
寄席に足を運ぶ際は、噺家がどのように手ぬぐいを使っているのかにもぜひ注目してみて下さい!
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